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交通事故弁護士によるQ&A

交通事故弁護士 > 交通事故過失割合

過失割合を有利にする5つの知識

  1. 過失割合とは?
  2. 過失割合はどうやって決まっているのだろう?
  3. なぜ過失割合は大きな問題になるのだろう?
  4. 実際の過失割合は?
  5. 過失割合を有利に運ぶには?

1 過失割合とは?

保険会社から、たとえば「8対2の割合でお願いします」といわれたことはありませんか?

この割合のことを「過失割合」といいます。 「過失」の割合ですから、要するに加害者・被害者ともに過失があって、過失の割合をどう分けるか?ということです。

この過失割合は、最終的に示談する場合に大きく影響します。それは、保険金の「全金額」から過失割合が引かれてしまうからです。

2 過失割合はどうやって決まっているのだろう?

ではそんな大きな影響のある「過失割合」、一体どうやって決まっているのでしょうか。まずは民法に大まかな規定があります。

民法第722条第2項:

「被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。」

このように法律で、「過失割合は裁判所が決めてください」と規定されているんですね。 ただし裁判所が決めるといってもそれぞれの裁判ごとに大きな差があっても困るので、ある一定の相場が決まっています。 この相場も、これまでの裁判例の積み重ねで決められてきたものです。

裁判例は膨大なものですが、例えば裁判において過失割合が問題となったとき、次のような要素が考慮されます。

  • 歩行者・バイク・自動車・年齢など   →  当事者の状況
  • 道路の広さや右左折など        →  交通状況
  • 赤信号無視・飲酒運転など       →  特殊事情

3 なぜ過失割合は問題になるのだろう

例えば、12級の後遺障害等級を獲得できたとします。 この場合の保険金総額を仮に1500万円とします。 保険金の中には、

などが含まれています。

例えば治療費でしたら、交通費が何日分であるとか、治療1回でいくらかかったとか、地道に金額を積み上げていく必要があります。つまり、過失割合以外の項目は、それぞれが個別に積み上がっていくもので、基本的に他に影響しません。

しかし過失割合は違います。 「過失」とは全体に影響するものとされています。

したがって、すべての項目からばっさり引かれてしまうのが過失割合(過失相殺)です。 8対2で、被害者に2割の過失があるとされると、1500万円の2割、300万円が引かれてしまうのです。 全体から引かれるので、実際の金額を算定するとかなり大きなものとなります。

4 実際の過失割合

では実際の過失割合を見てみましょう。

基本的には何に乗っていたかによって分けられます。

① 歩行者対自動車・バイク

歩行者と四輪車・バイクの過失割合については、基本的には歩行者を優先して考えます。歩行者は交通弱者と考えられているからです。

その上で、横断歩道上かそうでないかが考慮されます。 横断歩道上の事故については、横断信号が青なら過失相殺はされません。 黄色で渡ったなら2割、赤信号で渡った場合は7割程度が相場です。 横断歩道のない場所では、歩行者が2割から3割の過失があるとされています。

② 双方が自動車

双方が自動車で交通事故を起こした場合、基本的には双方に同じ責任があります。

しかし、停止していた自動車に他の自動車が追突した場合などは、停止していた自動車にはさすがに過失はないとされます。 また、完全な赤信号で進行した自動車の過失割合は大きいものになります。

③ 自動車対バイク

こちらは基本的には同程度の過失割合となりますが、若干バイクが有利なものもあります。ただし、バイクがヘルメットをかぶっていなかった場合などは、バイクの過失割合が大きくなることもあります。

こういった過失割合についてまとめた書籍があります。

「別冊判例タイムズ 民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」

です。

過失割合を書いた本は別にもありますが、実務はこの本によっていると考えていいかと思います。 世の中にはたくさんの過失割合をのせたサイトがありますが、おそらくほとんどこの本を元にしているのではないでしょうか。 もしどうしても知りたい場合は購入されるのもいいかもしれません。

この別冊判例タイムズには特殊な用語も使われています。 もし分かりにくい場合はこちらをご覧下さい。

用語 用語の意味
夜間 日没から日の出まで
直前直後横断 信号が変わる直線直後に道路を横断
佇立 ちょりゅう。突然立ち止まること
後退 道路を横断中に突然後退すること
幼児 6歳未満
児童 6歳以上13歳未満
老人 65歳以上
著しい過失 脇見運転など前方不注視が著しい場合・酒気帯び運転・時速15キロ以上30キロ未満の速度違反・著しいハンドルまたはブレーキの操作ミス
重過失 居眠り運転・無免許運転・酒酔い運転・時速30キロ以上の速度違反・嫌がらせ運転など故意に準ずる加害

5 過失割合を有利に運ぶには

では、過失割合について自分に有利に運ぶにはどうすればよいのでしょうか? これは

  • 事実の評価
  • 法律的な知識

を基に主張していくほかありません。

事実の評価 こちらについては、実況見分調書その他の刑事記録が特に重要です。

はっきりいって、言った言わないをいくら主張しても全く効果はありません。 書面がないとダメです。 刑事記録に基づく主張をしないと相手も納得しないでしょう。

こういった書類の取り方については、

刑事記録の取り方

にまとめてありますのでご覧下さい。 取り寄せた上で実況見分調書などを詳細に検討してください。

その上で過失割合を検討することになります。 法律的な知識 こちらは上記の判例タイムズと各種判例を詳細に検討することが必要です。

もちろん過失の構造なども知っておく必要があります。 事実だけを主張しても、それがどう金額に結びつくかは法律的な知識が不可欠です。 これらの主張をきちんとおこなって初めて相手方保険会社と対等の立場に立てるのです。

しかし、こういった主張はなかなか面倒です。 もし交渉の煩わしさ、困難さに直面されたら、そのときはアズール法律事務所の弁護士にご依頼下さい。 そのためにわれわれがいるのです。

また、過失割合だけでなく、交通事故にはさまざまな項目があります。 その項目を知ることも大事です。

特に 交通事故の3つの基準 を知ることは正当な保険金を得るための第一歩です。

正確な知識をつけて、ぜひ正当な保険金を獲得されてください。

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ご挨拶

弁護士の中原敏雄です。

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今はインターネットで様々な知識が得られます。このサイトも、交通事故の被害者の方々に、こんな事実があります、こんな方法がありますということをお知らせしたくて作りました。

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