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過失相殺とは?知っておくべき6つの知識|交通事故弁護士

  1. 過失相殺で交通事故保険金が引かれる?
  2. 過失相殺基準
  3. 加害者側に過失が加算されうるケース
  4. 被害者側に過失が加算されうるケース
  5. 過失相殺についての自賠責保険と任意保険の違い
  6. 過失相殺を有利にすすめるには

1 過失相殺で交通事故保険金が引かれる?

加害者、被害者といいますが、交通事故の場合、加害者側に100%原因がある事故というのは稀なケースです。
ほとんどの場合は、一方だけでなく被害者側にも何らかの原因があって交通事故に発展したケースです。
そこで交通事故の損害賠償では、被害者側にも過失があった時にはその過失割合を決め、加害者の損害賠償額から被害者の過失割合分を減額します。
これを過失相殺といます。

「過失」というと「過ち」、「悪い」というようなイメージを受けますね?
被害者側にしてみたら「なぜ被害を受けたのに悪者にされなければならないのだ」と憤慨される方もいらっしゃるかもしれません。
しかし法律用語としての「過失」の意味は少し異なります。
被害者の過失とは、被害者側にも事故に関わる原因がなかったか、その状況や事情のことだと捉えて下さい。

2 過失相殺基準

過失相殺は、保険会社、裁判所、弁護士など統一した処理ができるよう同一の基準が設けられています。
基準とされるのは、東京地裁民事交通訴訟研究会編の「民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準〈全訂4版〉」(別冊判例タイムズ16号)です。

しかし、これはあくまでも基準であり、実際はケースごとに事情を考慮して過失割合が修正されます。

3 加害者側に過失が加算されうるケース

以下のような場合には、加害者側に過失相殺基準の過失割合よりも過失が加算されることがあります。

  • 商店街や住宅地で交通事故が起きた場合
  • 被害者が児童や高齢者であった
  • 加害者が道路交通違反もしていた
  • 加害者に著しい過失や重過失がある

著しい過失や重過失とは、例えば以下のようなケースです。

著しい過失の例

  • 脇見運転など前方不注視が著しい場合
  • 酒気帯び運転
  • 時速15キロ以上30キロ未満の速度違反
  • 著しいハンドルまたはブレーキの操作ミス

重過失の例

  • 居眠り運転
  • 無免許運転
  • 酒酔い運転・時速30キロ以上の速度違反
  • 嫌がらせ運転など故意に準ずる加害

4 被害者側に過失が加算されうるケース

以下のような場合には、被害者側に過失相殺基準の過失割合よりも過失が加算されることがあります。

  • 被害者が幹線道路を歩いていて交通事故が起きた場合
  • 夜間に交通事故が起きた場合
  • 被害者が横断禁止場所を横断して起こった交通事故
  • 被害者が道路交通法違反をしていた
  • 被害者側に著しい過失や重過失がある
  • 事故の治療につき、医師の指示を従わず損害が拡大してしまった場合

5 過失相殺についての自賠責保険と任意保険の違い

交通事故の損害賠償では自賠責保険と任意保険の存在が重要になりますが、この二つの保険の過失相殺の対応には大きな違いがあります。

任意保険の場合は、ほとんどのケースで、過失割合の大小に関わらず過失相殺が行われます。
しかし自賠責保険では、被害者に重大な過失(7割以上)がある場合を除いて過失相殺は行われません。
これは、自賠責保険は被害者救済を目的につくられた制度であるためです。
この目的を果たすために被害者に重大な過失がない限りは減額されないようになっています。

自賠責保険の重過失減額の割合は以下のとおりです。

傷害・・・20%

死亡と後遺障害の場合

70%以上80%未満・・・20%
80%以上90%未満・・・30%
90%以上     ・・・50%

このように自賠責の重過失減額は、任意保険の過失相殺と比べかなり被害者優位になっています。

6 過失相殺を有利にすすめるには

では、過失割合について自分に有利に運ぶにはどうすればよいのでしょうか?
これは

  • 事実の評価
  • 法律的な知識

を基に主張していくほかありません。

事実の評価

こちらについては、実況見分調書その他の刑事記録が特に重要です。
はっきりいって、言った言わないでは前に進めません。
書面がないとなかなか難しいです。
刑事記録に基づく主張をしないと相手も納得しないでしょう。
こういった書類の取り方については、

交通事故の刑事記録の取り方

にまとめてありますのでご覧下さい。

取り寄せた上で実況見分調書などを詳細に検討してください。
その上で過失割合を検討することになります。

法律的な知識

こちらは上記の判例タイムズと各種判例を詳細に検討することが必要です。
もちろん過失の構造なども知っておく必要があります。
事実だけを主張しても、それがどう金額に結びつくかは法律的な知識が不可欠です。

これらの主張をきちんとおこなって初めて相手方保険会社と対等の立場に立てるのです。
しかし、こういった主張はなかなか面倒です。
もし交渉の煩わしさ、困難さに直面されたら、そのときは交通事故専門弁護士にご相談下さい。
そのためにわれわれがいるのです。

また、過失割合だけでなく、交通事故にはさまざまな項目があります。
その項目を知ることも大事です。

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