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危険運転致死傷罪とは?|交通事故弁護士

  1. 危険運転致死傷罪とは?
  2. どうして危険運転致死傷罪は規定された?
  3. 危険運転致死傷罪の内容
  4. 危険運転過失致死傷罪と自動車運転過失致死傷罪の関係

1 危険運転致死傷罪とは?

危険運転致死傷罪は一定の危険な状態で自動車を走行・運転した結果、人を死傷させるに至ったものに対して課される刑罰です。
平成13年の刑法の改正により追加された比較的新しい犯罪類型です。現在ではさらに改正され、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」(いわゆる「自動車運転処罰法」)に規定されています。この法律は平成26年5月20日に施行されました。

2 どうして危険運転致死傷罪は規定された?

以前、交通事故を起こした場合に適用された犯罪は業務上過失致死罪のみでした(刑法208条)。
業務上過失致死罪は刑の上限が5年の懲役です。
しかし、酒酔い運転や無免許運転、無謀運転などで事故を起こし、人を死に至らしめたにもかかわらずわずか数年の刑のみで済んでしまうことに対して怒りの声が上がったのです。
署名活動なども行われ、平成13年になって法律として規定されたのです。
しかし刑法で規定された危険運転致死傷罪では不十分な事件が発生します。2012年4月23日に亀岡で無免許運転の自動車が小学生の列に突っ込んだ事件や、2011年10月30日に名古屋市でブラジル人の運転する自動車が逆走して大学生が亡くなった事件などでは、そもそも危険運転致死傷罪が適用できなかったり、刑が軽すぎるという批判が出たりしました。
そこで再度見直しが行われ、平成25年にいわゆる「自動車運転処罰法」が制定されました。

3 危険運転致死傷罪の内容

以下の行為により、人を死に至らしめたり、怪我をさせた場合に適用されます。

  1. 酩酊運転致死傷罪・・・アルコール(飲酒)または薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
  2. 制御困難運転致死傷罪・・・進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
  3. 未熟運転致死傷罪・・・進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
  4. 進路妨害運転致死傷罪・・・人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
  5. 信号無視運転致死傷罪・・・赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
  6. 通行禁止違反運転致死傷罪・・・通行禁止道路(道路標識若しくは道路標示により、又はその他法令の規定により自動車の通行が禁止されている道路又はその部分であって、これを通行することが人又は車に交通の危険を生じさせるものとして政令で定めるものをいう。)を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
    ※ この条文がまさに上記のブラジル人の起こした事件から規定されたものです。通行禁止道路とは、通ってはいけないだけでなく通ってはいけない進行方向も含まれるものです。
  7. 準危険運転致死傷罪・・・アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を負傷させたこと
    ※ この類型も平成25年の改正により新設されました。以前の規定が「かなり酔っていたり薬物の影響があり」かつ「正常な運転が困難」であることを検察が立証しなければなりませんでした。しかしその場でカメラが運転を映し出していたなどの証拠がない限りなかなかこの立証は困難です。したがって、酒をかなり飲んでいたなどの周辺状況からでも立証できるようにしたものです。
  8. 過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪・・・アルコール又は薬物の影響によりその走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で自動車を運転した者が、運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた場合において、その運転の時のアルコール又は薬物の影響の有無又は程度が発覚することを免れる目的で、更にアルコール又は薬物を摂取すること、その場を離れて身体に保有するアルコール又は薬物の濃度を減少させることその他その影響の有無又は程度が発覚することを免れるべき行為をしたとき
    ※ この罪は、飲酒運転で事故を起こしたが、その後に水などを大量に飲んだり事故現場から逃走し時間が経ってから出頭するなどの悪質な行為が横行したことから新設されたものです。
  9. 無免許運転による刑の加重・・・無免許運転であった場合、さらに刑が重くなります。

刑の内容は下記のとおりです。

  • 上記1から6まで
    人を負傷させた場合・・・15年以下の懲役
    人を死亡させた場合・・・1年以上の有期懲役

  • 人を負傷させた場合・・・12年以下の懲役
    人を死亡させた場合・・・15年以下の懲役

  • 12年以下の懲役

  • 無免許の場合に刑を加重
    15年以下→20年以下、12年以下→15年以下(死亡の場合は20年の上限は変わらず)

4 過失運転致死傷罪と危険運転致死傷罪の関係

なお、自動車運転処罰法には従来の自動車運転過失致死傷罪にあたる過失運転致死傷罪も規定されています。
過失運転致死傷罪は、しばしば業務上過失致死傷罪と危険運転致死傷罪の中間にあたる罪であるといわれています。

初めに創設されたのは危険運転致死傷罪(平成13年)です。
危険運転致死傷罪の適用には、飲酒や薬物の影響で正常な運転が困難な状況であったことや、危険を認識しながら故意によって起こした事故であることを立証しなければならないという難しい要件があります。
立証ができずに危険運転致死傷罪ではなく業務上過失傷害罪の適用になってしまった事件は数多くあります。
加害者が危険運転致死傷罪ではなく業務上過失傷害罪の適用で免れるために、飲酒運転でありながら事故現場から一旦逃げ、アルコールが抜けてから自首し、酒酔いであったことの立証を困難にするケースなども多くみられました。
危険運転致死傷罪と業務上過失傷害罪の刑罰の差が開きすぎていることが、このようなひき逃げなどを助長することにつながるのではないかという意見により、この差を埋めるために、過失運転致死傷罪が創設されました。
過失運転致死傷罪が業務上過失傷害罪と危険運転致死傷罪の中間の罪といわれるのはそのためです。

  • 業務上過失致死傷罪⇒5年以下の懲役もしくは禁固又は100万円以下の罰金
  • 過失運転致死傷罪:7年以下の懲役もしくは禁固又は100万円以下の罰金
  • 危険運転致死傷罪⇒(負傷事故)15年以下の懲役・(死亡事故)1年以上20年以下の懲役

こうした経緯により、過失運転致死傷罪が平成19年に創設されましたが、問題点も上がりました。
まずは自動車運転過失致死傷と危険運転致死傷の線引きが曖昧である点です。
そして依然として逃げた方が得になってしまうケースもありました。例えば交通事故現場から一旦逃げて飲酒などの証拠を消してしまった加害者が、結局逃げたことで軽い罪で済む事例などがある点です。
そこで平成25年の改正につながりました。
今後は、こういった法律の適用により犯人が適正に処罰され、その結果悲惨な交通事故が減っていくことを願わずにはいられません。

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