交通事故で足の切断、請求できる費用や慰謝料は?

「交通事故で足を切断する」というのは、被害者の方にとっては言葉にできないほどつらいことだと思います。また、ご家族にとっても受け入れがたい事態なのではないでしょうか。

しかし、まずは治療やリハビリをがまん強く行う必要があります。そして、少しでも前向きに人生を歩むために、しっかりと適正な慰謝料・賠償金を受け取ることが重要です。

足の切断の慰謝料・賠償金の相場

足を切断した場合に請求できる慰謝料などの賠償金は、被害者の方の年齢や状況により異なります。ここではひとつの目安として、実際に裁判等で認められた賠償金例をいくつかご紹介します。

切断箇所 後遺障害等級 賠償金の合計  
右足太腿部切断 4級(併合2級) 約1億7000万円 ※1
左足切断 5級(併合4級) 約1億3250万円 ※2
右足の薬指、小指切断 8級相当 約6000万円 ※3

※1 被害者は27歳男性 右足切断(後遺障害4級)等により併合2級:平成23年5月横浜地裁判決
※2 被害者は34歳男性 左足切断(後遺障害5級)等により併合4級:平成25年4月さいたま地裁判決
※3 被害者は6歳女児 右足第4、第5趾切断等により後遺障害8級:平成14年5月大阪地裁判決

保険会社との交渉がカギ

「足の切断」や「足指の切断」というのは、目で見てわかるわけですから、後遺障害の等級が問題になることはほとんどありません。
ただ、同じ等級でも保険会社との交渉のしかたによって、受け取れる慰謝料などに倍以上の差が出ることがあるのは知っておいてください。
被害者の方やご家族が直接交渉した場合と、弁護士が入って交渉した場合では、保険会社が提示する金額はまったく違うのです。

足を失うというのは、後遺障害のなかでも非常に重いものです。
にもかかわらず被害者の方が十分な賠償金を受け取れないということは、あってはならないと思います。もし手助けが必要なら、ぜひ弁護士に相談してみてください。

交通事故による足の切断のご相談は
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・足の切断で請求できる費用や慰謝料がわかります
・足の切断の後遺障害等級がわかります
・保険会社との交渉のしかたがわかります

交通事故で足が切断となるケース

交通事故の瞬間に足が切断されてしまうことは、実際にはそれほど多くありません。また、たとえ切断されたとしても、その後の処置がうまくいけば、再接着術という手術を行うことで、切断された箇所が繋がる場合もあります。

ただし、交通事故による損傷が激しくて治療が難しい場合や、治療の経過が思わしくない場合には、やむなく足を切断するという方法が選ばれることがあります。

粉砕骨折

「粉砕骨折」は骨が3つ以上に砕けてしまうことを言います。場合によっては文字通り粉々に砕けてしまうこともあります。
可能な場合は、砕けた骨を手術によって繋げる治療を行いますが、それが困難な場合や、血流や神経が断絶して壊死(えし)が生じている場合には、足の患部から先を切断しなければならないことがあります。

「粉砕骨折」の交通事故事例としては、足が転倒したバイクの下敷きになったケース、足を大型車両に踏まれたケースなどが多く見られます。

また、骨が弱くなっている高齢者が交通事故にあった場合も粉砕骨折となってしまうことが多くなります。

開放骨折

「開放骨折」は骨折した骨が皮膚を突き破って身体の外に出てしまう骨折のことです。

折れた骨が無防備に外気に触れてしまうことで、細菌による感染症(骨髄炎)を起こす恐れがあり、緊急で手術を行う必要があります。ひとたび骨が感染し化膿してしまうと治療は非常に難しくなります。治療の経過が思わしくない場合には、切断せざるを得ないこともあります。

また、下腿(かたい)と呼ばれる人間の脛(すね)の部分は、骨の周りに筋肉が少ないため血流が乏しく、骨折が治りにくい箇所といわれています。ここが開放骨折してしまった場合には、治療後に血流障害が起きやすく、壊死(えし)が生じた場合には、やむなく切断術を選ぶケースがあります。

「開放骨折」の交通事故事例としては、自動車の運転中に対向車と衝突してダッシュボードに脛(すね)を挟まれたケース、自転車やバイクで事故に巻き込まれて脛を骨折したケースが目立ちます。

動脈損傷

交通事故でひざなどを骨折した際に、ひざの後ろ側を通る膝窩動脈(しっかどうみゃく)が損傷してしまうと、ひざ下の血流が妨げられ、ひざから先が壊死してしまう場合があります。

早期に発見して適切な治療が受けられなかった場合には、切断という判断をせざるをえないことがあります。

「膝窩動脈損傷」の交通事故例は多くありませんが、オートバイでの事故がその大半を占めます。

足の切断の後遺症とリハビリテーション

足の切断の後に問題となる症状としては、切断した付近の血行障害や壊死、そして切断部分からの細菌による感染症などがあります。ただし、いずれも手術後に適切な処置をとることで防ぐことができます。

それよりも問題になるのが、精神的・心理的な後遺症だと言われています。

無いはずの足が痛む「幻肢痛」

「幻肢痛(げんしつう)」とは、無くなってしまったはずの足に激しい痛みを感じる症状です。原因は明らかになっていませんが、足が無くなったことを脳や神経が理解できていない状態なのではないかという説があります。

痛みを感じている足は実際には失われているため、麻酔や通常の痛み止め薬を使うことはできません。
リハビリテーションを早期に行い、適切な投薬治療を受けることで徐々に痛みが消えるのを待つことになります。痛みを紛らわすために他のことに意識を向けたり、気分転換を図ることなども有効とされています。

「幻肢痛」は切断前の痛みに耐えた期間が長いほど起こりやすいと言われています。実際にはなかなか難しいことですが、切断手術の決断を早めに行うことが「幻肢痛」を防ぐためにも有効と考えられます。

不安から生じる精神疾患

自分の足を失うという現実から、被害者の方は言葉にできないほどの恐怖や喪失感を感じることと思います。そうした状況がもとで「鬱(うつ)病」などの精神疾患に悩まされる方も少なくありません。病室で過ごす時間が長いほど、その傾向は強くなると言えます。

こうした精神疾患の予防や治療のためにも、なるべく早期から積極的なリハビリテーションを行うことが重要です。

リハビリテーションの重要性

切断手術後の経過が順調であれば、できるだけ早期から集中的なリハビリテーションを行うほうが良いとされています。傷口の状態に問題がなければ、義足やギプスを使っての歩行訓練などを行いましょう。

全身の筋力が衰えるのを防ぐだけでなく、義足でも歩行可能であることを確認することで、足の喪失による精神的苦痛をやわらげることができます。
前向きな気持ちになることが、なによりも重要です。

交通事故による足の切断。請求できる費用や慰謝料は?

交通事故で足を切断するような重傷を負った場合、相手側の保険会社に治療費や慰謝料など、さまざまな賠償金を請求することができます。

治療費

診察料、入院費、手術代など、病院での治療にかかった実費が支払われます。
通常は保険会社から直接、病院に払い込まれます。

入院雑費

入院中の消耗品などを購入する費用として請求できます。
金額は入院1日あたり一律で計算します。弁護士の基準では日額1,500円です。

付添看護費

家族の付き添いが必要な場合には、付添看護費が請求できます。
ただし、被害者がまだ子供の場合などの、医師が必要と認めたものに限られます。

通院交通費

通院のための交通費については実費が請求できます。
タクシーの利用や付き添いの交通費については、医師が必要と認めた場合など、必然性がある場合のみ認められます。

休業損害

交通事故のケガが原因で、仕事を休んだ日数分の金額が支払われます。

傷害(入通院)慰謝料

「ケガをしたことによる精神的苦痛」に対して支払われる慰謝料です。
金額は入通院の期間に応じて決められます。弁護士の基準では、入院1ヶ月につき約50万円・通院1ヶ月につき約25万円となります(実際の金額は赤い本の入通院慰謝料表(別表1)によります)。

後遺障害慰謝料

足を切断したという「後遺障害が残ってしまった精神的苦痛」に対して支払われる慰謝料です。第三者機関に認定された後遺障害等級に応じて金額が決められます。

例えば片足を切断した場合は、切断した箇所によって後遺障害4級、5級、7級のいずれかが認定されます。
それぞれの後遺障害慰謝料は以下のとおりです。

後遺障害 弁護士基準 任意保険基準 自賠責基準
4級 1670万円 非公開 737万円
5級 1400万円 非公開 618万円
7級 1000万円 非公開 419万円

弁護士が入って交渉した場合(弁護士基準)と、保険会社が独自に計算した場合とでは、金額が大きく変わります。

後遺障害逸失利益

足を切断したという後遺障害によって、本来できたはずの労働ができなくなります。そして、それに応じで本来は得られるはずの収入も減ってしまいます。その減ってしまう将来の収入について賠償するのが「後遺障害逸失利益(逸失利益)」です。
後遺障害等級ごとに労働能力喪失率の目安が決められています。

後遺障害 労働能力喪失率
4級 92%
5級 79%
7級 56%

「逸失利益」の金額は事故当時の被害者の方の収入額と年齢によって計算します。
足を失った場合は労働能力喪失率が大きくなるので、逸失利益の金額もかなり大きなものになります。

装具費用(義足、車椅子など)

今後必要になる義足や車椅子の費用は、相手側の保険会社に請求することができます。足の切断の場合は、義足と車椅子を併用するケースも多いので、必要と判断されれば両方の費用が認められます。

義足や車椅子は一度購入すれば一生使えるというものではありません。定期的なメンテナンスや、数年ごとの買い替えが必要になります。
ところが、義足や車椅子などの装具費用は、賠償金として基本的に一括で支払われます。将来にかかる費用を漏れなく計算して、しっかりと請求するようにしなければなりません。

住宅改造費・車両改造費

足を切断した場合は、義足や車椅子で移動できるように家屋をバリアフリーに改造する費用(住宅改造費)や、義足や車椅子でも乗車ができるように自動車を改造する費用(車両改造費)を、相手側の保険会社に請求することができます。
ただし、その必要性を説明して、相手が認めなければ支払ってもらうことはできません。しっかりとした交渉が必要になります。

将来介護費

日常の生活に必要な動作(起床、排便など)が自力では行えず、介護が必要と判断された場合には、今後必要になる介護費(将来介護費)が請求できます。
「将来介護費」は一日あたりの金額で計算されます。必要な介護の内容や頻度をくわしく説明して、保険会社と交渉することが重要です。

足の切断の後遺障害等級

相手側の保険会社から支払われる「後遺障害慰謝料」や「後遺障害逸失利益」の金額は、認定された「後遺障害等級」によって決まります。

足を切断してしまった場合の「等級」は、切断箇所が足のどこなのかによって判断されます。

両足切断の後遺障害等級

1級5号|両下股をひざ関節以上で失ったもの

「下肢」は要するに「足」のことです。両足がひざよりも上で切断された場合は後遺障害1級となります。これには太ももで切断された場合と股関節部分から切断された場合が含まれます。

2級4号|両下股を足関節以上で失ったもの

両足がひざ下から足首の間で切断された場合は後遺障害2級となります。これには、脛(すね)の部分で切断された場合や足首で切断された場合が含まれます。

4級7号| 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

両足が踵(かかと)の骨からリスフラン関節までの間で切断された場合は後遺障害4級となります。リスフラン関節は足首の骨と足の甲の間にあります。ちょうど、土踏まずを横断するようなイメージです。

後遺障害慰謝料と労働能力喪失率

後遺障害 弁護士基準 任意保険基準 自賠責基準 労働能力喪失率
1級 2800万円 非公開 1150円 100%
2級 2370万円 非公開 998万円 100%
5級 1400万円 非公開 618万円 79%

片足切断の後遺障害等級

4級5号|1下肢をひざ関節以上で失ったもの

片足がひざよりも上で切断された場合は後遺障害4級となります。これには、太ももで切断された場合や股関節部分から切断された場合が含まれます。

5級5号|1下肢を足関節以上で失ったもの

片足がひざ下から足首の間で切断された場合は後遺障害5級となります。これには、すねの部分で切断された場合や足首で切断された場合が含まれます。

7級8号|1足をリスフラン関節以上で失ったもの

片足が踵(かかと)の骨からリスフラン関節までの間で切断された場合は。リスフラン関節は足首の骨と足の甲の間にあります。ちょうど、土踏まずを横断するようなイメージです。

後遺障害慰謝料と労働能力喪失率

後遺障害 弁護士基準 任意保険基準 自賠責基準 労働能力喪失率
4級 1670万円 非公開 737万円 92%
5級 1400万円 非公開 618万円 79%
7級 1000万円 非公開 419万円 56%

足指の切断の後遺障害等級

足の指を切断した場合の後遺障害等級は「失った」指の数によって5級〜13級に認定される可能性があります。

5級8号|両足の足指の全部を失ったもの

両足の足指をすべて根元から失った場合は5級6号の後遺障害等級が認定されます。

8級10号|1足の足指の全部を失ったもの

片足の足指をすべて根元から失ったときには、後遺障害8級が該当します。

9級14号|1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

足指の数え方は親指を第1指とし、人指し指から順に第2、3、4、5指と呼びます。後遺障害9級が認定されるのは、片足の親指と親指以外の指を1本以上、指の根本から失ったケースです。

10級8号|1足の第1の足指又は他の4の足指を失ったもの

整理すると、後遺障害10級となるのは以下のいずれかのケースです。

  • 片足の親指を根元から失った場合
  • 片足の親指以外の4本の指を根元から失った場合
12級10号|1足の第2の足指を失ったもの、第2の足指を含み2の足指を失ったもの又は第3の足指以下の3の足指を失ったもの

整理すると、後遺障害12級となるのは以下のいずれかのケースです。

  • 片足の人差し指を根元から失った場合
  • 片足の人差し指を含む2本の指を根本から失った場合
  • 片足の中指、薬指、小指の3本を根本から失った場合
13級9号|1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失ったもの

片足の中指、薬指、小指のうち1~2本を指の根元から失った場合は後遺障害13級となります。

後遺障害慰謝料と労働能力喪失率

後遺障害 弁護士基準 任意保険基準 自賠責基準 労働能力喪失率
5級 1400万円 非公開 618万円 92%
8級 830万円 非公開 331万円 79%
9級 690万円 非公開 249万円 56%
10級 550万円 非公開 190万円 27%
12級 290万円 非公開 94万円 20%
13級 180万円 非公開 57万円 9%

複数の後遺障害等級に該当する場合

足の切断に至るほどの交通事故の場合、他の箇所にも後遺障害が残る可能性があります。
複数の後遺障害が残った場合は、併合のルールに従い最終的に1つの等級が決まることになります。併合のルールについては、以下の表を参考にしてください。

存在する後遺症 併合の結果
5級以上の後遺障害に2つ以上該当 →重い方の等級を3つ繰り上げ
8級以上の後遺障害に2つ以上該当 →重い方の等級を2つ繰り上げ
13級以上の後遺障害に2つ以上該当 →重い方の等級を1つ繰り上げ
14級の後遺障害に2つ以上該当 →14級のまま
それ以外 →最も高い等級を後遺障害等級とする

足の切断の慰謝料・賠償金はどう決まる?

「自分は被害者なのだから、黙っていても相手の保険会社が十分な賠償金を支払うはず…」と、思ってはいないでしょうか?
もちろん加害者側の保険会社は賠償金を支払いますが、足の切断に至るような交通事故では、その金額が大きいだけに、保険会社もなかなか100%の支払いには応じようとしません。それどころか、弁護士基準の半分以下の金額が提示されることも少なくないのです。

慰謝料・賠償金を受け取るまでの流れ

交通事故の被害で足を切断した場合の示談交渉の流れを簡単にまとめたのが下の図になります。

交通事故での示談交渉の流れ
交通事故での示談交渉の流れ

「事故発生」から半年~1年半ほどの「治療」を行ったうえで「これ以上の回復は見込めない」と医師が判断することを「症状固定」といいます。足の切断の場合は、切断した部分が落ち着いて、義足を着用できるようになってから「症状固定」とするケースが多いようです。

その後、担当の医師が発行した後遺障害診断書とそれまでの治療経過、弁護士の意見書などを揃えて、後遺障害等級認定の申請を行います。申請から結果が出るまで、おおよそ3~6ヶ月程度かかります。

後遺障害等級が認定されたら、最終的な慰謝料などの金額について保険会社と「示談交渉」を行います。納得できる金額の提示があれば示談成立となりますが、どうしても納得できない場合は裁判をすることになります。

こうして賠償金額が決定して、ようやくお金が被害者の方の手元に届くことになります。

慰謝料・賠償金の3つの基準

交通事故の慰謝料などの計算に使う「基準」には「自賠責保険基準」「任意保険基準」「弁護士基準」の3つがあります。
保険会社が独自に算定した賠償金と、弁護士が入って交渉する場合の賠償金に大きな開きがあるのは、この「基準」がそもそも異なるためです。

自賠責保険基準

自賠責保険は自動車を所有とき必ず入る必要のある強制加入保険です。被害者を保護するための最低限の保険という目的のため、「自賠責保険基準」の慰謝料等は3つの基準の中で最も低い金額になります。

任意保険基準

任意保険というのはいわゆる自動車保険のことです。自賠責保険で足りない賠償金を上乗せするためのもので、約7割のドライバーが加入していると言われます。「任意保険基準」の慰謝料等は3つの基準の中で2番目に低い金額ですが、自賠責保険の基準とほぼ同額ということもあるようです。

弁護士基準

「弁護士基準」は弁護士が示談交渉をする際に使う基準です。過去の裁判の判決をもとに、被害者の方が本来受け取るべき慰謝料の目安として作られており「裁判基準」とも呼ばれています。3つの基準の中でもっとも高額になります。

もちろん「弁護士基準」で慰謝料などの賠償金を受け取ることが、被害者の方やご家族の今後のためにも最も良いと思います。

保険会社との交渉が必要

交通事故での足の切断の場合、喪失部分が具体的に目で見えるので、後遺障害等級の認定について問題なることは少ないと思います。

しかし一方で、慰謝料などの賠償金は高額になるため、実際に賠償金を支払う保険会社としては、少しでも支払い額を抑えようとしてきます。充分な賠償金を得るには、しっかりとした交渉が必要になります。

具体的には「慰謝料」を弁護士基準で計算することに加えて、足を失ったことによる将来の収入への影響を論理的に説明して「逸失利益」をしっかり獲得することが非常に重要です。

さらに将来必要になる義足や車椅子の買い替え費用、バリアフリー化するための住宅改造費や車両改造費を漏れなく請求することも忘れてはなりません。

弁護士に依頼するメリット

交通事故での足の切断というような事態は、ご本人やご家族にとって大きなショックだと思います。長期の治療やリハビリが必要になりますし、今後の生活について根本的に考えなければならなくなります。経済的な不安も大きいですよね。

そこで頼っていただきたいのが、交通事故を専門的に扱っている弁護士です。ご相談いただくことで、さまざまなメリットがあります。

金額面でのメリット

弁護士に依頼することで、保険会社から受け取る慰謝料などの賠償金が大幅に増える可能性があります。保険会社が提示する金額が倍以上になることもめずらしくありません。

弁護士費用を差し引いたとしても、金銭面でのメリットは、それを大きく上回ります。

手続き面でのメリット

切断した足の治療やリハビリをしなければならない一方で、事故の相手側や保険会社と交渉もしなければならないのは、被害者の方にとって大きなストレスになります。

弁護士に依頼することで、こうした手続きはすべて任せることができます。専門知識を持ったスタッフが被害者の方のことを第一に考えて対応するので安心です。

精神面でのメリット

交通事故で入院することや、ましてや足の切断という事態は、ほとんどの方にとって初めてことで、精神的な不安も大きいと思います。
治療やリハビリについては医師や理学療法士の方に相談できます。しかし、これからの生活や仕事がどうなるか、どんなお金が必要になって、どんなお金が入ってくるのか…こうした相談に乗れるのは交通事故の経験が豊富な弁護士なのです。

将来の見通しが立つことで、精神的な負担はきっと軽くなります。

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足の切断の慰謝料・賠償金の事例

実際に被害者の方の代理人として弁護士が入って示談交渉や裁判を行い、高額の賠償金を獲得した事例を紹介します。

賠償金の内容や金額はそれぞれの被害者の方の状況により異なりますが、どんな項目でどれくらいの金額が受け取れるのか、参考にしてください。

①右足の大腿部切断で後遺障害4級(併合2級)、約1億7000万円の賠償金が認められた事例

出勤のためクルマを運転していたAさん(27歳男性)は、交差点で不意にUターンした大型トラックと激しく衝突、意識不明の重体となりました。右足の太腿を開放骨折しており、一命を取り留めるためには片足を切断せざるを得ませんでした。

足の太腿を切断した場合の後遺障害等級は4級ですが、Aさんは脳にも高次脳機能障害が認められたため、総合的な判断で併合2級に認定されました。

仕事を続けることができないのはもちろん、日常生活にも介護が必要な状態と判断されたため、「後遺障害逸失利益」に加えて「将来介護費」も認めらました。
また、弁護士の主張により、屋内用と屋外用の車椅子や補助的に使用する義足の費用、バリアフリー化のための自宅改造費や車両改造費なども認められ、最終的に保険会社から支払われる賠償金の総額は約1億7000万円となりました。(平成23年5月横浜地裁判決)

項目 賠償金額
治療費 ¥7,305,341
付添看護費 ¥1,146,000
看護交通費 ¥1,317,710
入院雑費 ¥543,000
装具代(車椅子、義足) ¥9,244,462
休業損害 ¥4,951,051
傷害(入通院)慰謝料 ¥3,210,000
後遺障害慰謝料 ¥25,000,000
後遺障害逸失利益 ¥64,043,419
将来治療費 ¥2,540,111
将来介護費 ¥34,446,875
自宅改造費 ¥16,600,000
車両改造費 ¥284,920
合計 ¥170,632,889

②左足の切断で後遺障害5級(併合4級)、約1億3250万円の賠償金が認められた事例

夜道を歩行中に後ろから来た大型トラックに追突されたBさん(35歳男性)は、転倒した左脚をトラックに轢(ひ)かれて粉砕骨折等の重傷を負いました。手術を行ったものの、血行障害により膝(ひざ)から下に壊死(えし)が生じてしまい、切断するほかありませんでした。

ひざ下からの切断は後遺障害5級に該当しますが、Bさんは背中や臀部にも傷が残ったため、総合的な判断で併合4級が認定されました。

片足を失うという深刻な状態のため、高額な「慰謝料」や「逸失利益」が認められたのはもちろん、義足の購入・交換費として3年ごとに70万円、家屋のバリアフリー化工事費250万円などが弁護士の主張により認められ、保険会社から支払われる賠償金の総額は約1億3250万円となりました。(平成25年4月さいたま地裁判決)

項目 賠償金額
治療費 ¥10,938,472
入院雑費 ¥574,500
通院交通費 ¥234,960
義肢購入費 ¥3,360,129
休業損害 ¥22,457,688
傷害(入通院)慰謝料 ¥4,500,000
後遺障害慰謝料 ¥16,700,000
後遺障害逸失利益 ¥67,485,088
将来の義肢購入・交換費 ¥3,820,646
家屋改造費 ¥2,500,000
合計 ¥132,571,483

③右足の指2本を切断して後遺障害8級、約6000万円の賠償金が認められた事例

小学校に登校する途中だったCさん(6歳女子)は、それに気付かず発車したゴミ清掃車にぶつかり転倒、そのまま足を轢(ひ)かれて右足の薬指と小指を切断してしまいました。

失った足の指は2本ですが、足の裏の皮膚の大部分を同時に失っていたため、後遺障害等級は8級が認定されました。

被害者がまだ幼い児童であるため、入院中の家族の付添費が認められたほか、将来必要になるであろう足底再建手術の費用や、足指の義足や足底を保護するためのプレートにかかる費用も弁護士の主張により認められ、保険会社からの賠償金の総額は約6000万円となりました。(※過失相殺は含まず。平成14年5月大阪地裁判決)

項目 賠償金額
治療費 ¥6,762,157
入院雑費 ¥127,400
付添看護費 ¥1,755,180
通院交通費 ¥21,960
将来手術費(足底再建) ¥2,302,500
器具購入費(足指義足、足底版等) ¥14,269,381
傷害(入通院)慰謝料 ¥2,700,000
後遺障害慰謝料 ¥8,500,000
後遺障害逸失利益 ¥23,744,029
合計 ¥60,182,607

まとめ

「足の切断」というのは交通事故による後遺障害の中でも、非常に重いものです。ショックを乗り越えて、生活を立て直さなければならないご本人やご家族には、並大抵ではない苦労があることと思います。それだけに将来のことまでを見据えて、しっかりと慰謝料などの賠償金を受け取ることが大切になります。

これまで、アズール法律事務所では数多くの交通事故の被害者の方々とともに、保険会社と闘ってきました。そしてこれからも、被害者の方々が将来にわたって安心して暮らしていただけるよう、しっかりサポートさせていただくことをお約束します。