併合11級の相場・実例(肩関節機能障害等)を弁護士が解説
- 併合11級(12級6号と12級5号の併合)に認定された事故・ケガの状況
- 当初は単なる12級だった
- アズール法律事務所に依頼するまで
- 12級から併合11級に認定されるまで
- 併合11級の慰謝料・逸失利益などの実際の賠償額
- 併合11級の賠償額表
- 正当な逸失利益・慰謝料を獲得するには?
併合11級(12級6号と12級5号の併合)に認定された事故・ケガの状況
茨城県在住のIさん(48歳、男性)は、道路左肩を歩行中、よそ見をして進路を誤った自動車に突っ込まれてしまいました。Iさんはその場で立ち上がることもできず、すぐに救急車で病院に搬送されました。
Iさんのケガの診断名は
- 左鎖骨遠位端骨挫傷
- 左肩鎖靭帯損傷
- 腰部骨盤挫傷
- 胸部打撲
でありかなりの重傷でした。
「遠位端」とは体を構成する骨のうち、中心から遠い方の部位を指します。Iさんは1か月入院をされ、退院された後も9か月間と長期間の通院を余儀なくされました。
当初は単なる12級だった
長期間の治療にもかかわらず、Iさんには左肩が曲がらないという後遺症が残りました。医師に作成してもらった後遺障害診断書の障害名は「左鎖骨遠位端骨挫傷・左肩鎖靭帯損傷・左肩甲部瘢痕・腰部痛」でした。
主要運動で4分の3以下に制限されていたため、Iさんには「1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの」として後遺障害等級12級6号が認定されました。
アズール法律事務所に依頼するまで
Iさんは当初保険会社の言うままに治療を行い症状固定まで進みました。
そして保険会社の言うままに事前認定が行われました。
結果、Iさんには12級6号が認定されました。しかし保険会社の担当者とのやり取りでIさんは相手方に不信を持ち、アズール法律事務所にご相談されました。保険会社では担当者がころころと変わり、そのたびに手続きが中断していたのです。
アズール法律事務所が介入して、保険会社からすべての書類を取り寄せ、さらに病院などからも照会を行いました。その結果、Iさんの手続きには重大な欠陥があることがわかってきました。実はIさんの状態について診断書に書かれていない事項があったのです。
12級から併合11級に認定されるまで
すぐさまアズール法律事務所から異議申し立てを行い、Iさんには12級5号が新たに認められました。結果的に12級5号と12級6号が併合され、Iさんには併合11級が認められたのです。保険会社に任せていては到底このような欠陥が見つかることはありません。やはり被害者請求をしていくしかないと思った事例でした。
後遺障害等級認定に不安があるときは?→ 後遺障害等級・交通事故後遺症がすぐ分かる4項目
併合11級の慰謝料・逸失利益などの実際の賠償額
併合11級に等級認定された後も交渉は進みませんでした。保険会社の担当者はかなり当たりはずれがあり、こちらが提示しても返事をなかなか送ってこないことが多かったのです。さらに逸失利益や慰謝料の額についても大きな隔たりがありました。
しかしアズール法律事務所では、裁判も辞さないこと、Iさんの計算には合理的な理由があることを粘り強く主張した結果、Iさんには約2800万円もの賠償が支払われることになりました。
併合11級の賠償額表
項目 | 併合11級の賠償額 |
---|---|
治療費 | 260万円 |
入院雑費 | 4万円 |
交通費 | 20万円 |
文書料 | 1万円 |
休業補償 | 720万円 |
入通院慰謝料 | 196万円 |
逸失利益 | 1120万円 |
後遺障害慰謝料 | 420万円 |
合計 | 2741万円 |
正当な逸失利益・慰謝料を獲得するには?
このように、12級以上では逸失利益の額も大きくなり保険会社もかなり争ってきます。しかも弁護士が入らないと保険会社はまともな保険金を支払おうとしません。
そもそもこの実例では後遺障害が上級になることを見落としていたことが重大な問題です。このように「見落としていた」のかどうかは普段から交通事故を扱っていないと見つけることは困難だと思います。自分の等級が妥当か、自分の等級に支払われる賠償額は相場に照らし合わせて妥当なものか、専門家にご相談されることで新しい事実が発見できるのではないでしょうか。
そのうえで我々とともに正しい未来に向けて進んでみませんか。

1 | 治療中の方の後遺障害等級獲得 |
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2 | 等級獲得後の保険金増額(慰謝料・休業損害など) |
3 | 死亡事故の保険金・慰謝料増額 |
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