肩鎖関節脱臼で後遺障害12級5号、約1200万円の賠償金を獲得した事例

弁護士の中原です。今回は交通事故により肩鎖関節を脱臼し、治療後に鎖骨の変形障害(12級5号)が残ってしまった方の事例を紹介します。

肩鎖関節脱臼に至った事故・ケガの状況

愛知県在住のMさん(35歳、男性)は、自転車で走行中、後ろから来たトラックに追突されました。 Mさんは直ちに救急車で搬送され医師の治療を受けられました。

診断名は以下のとおりでした。

  • 右肩鎖関節脱臼
  • 頭部打撲
  • 右足関節打撲傷
  • 右第5肋骨骨折

Mさんの肩は、肩鎖関節の亜脱臼が生じるとともに、肩鎖靭帯も断裂していました。いわゆるType2の肩鎖関節脱臼です。Type2の肩鎖関節脱臼の場合、烏口鎖骨靭帯の部分断裂が生じていることが多くみられます。

肩鎖関節変形は12級5号に

肩鎖関節脱臼の治療ですが、通常は保存療法です。固定具で肩を固定し、肩鎖関節が通常の状態に戻るまで固定を続けます。 しかし、手術ではなく保存療法で治療した場合、肩鎖関節や鎖骨に変形の後遺症が残存することがあります 。

Mさんも保存療法で7か月ほど通院しましたが、やはり変形が残りました。

Mさんは、当事務所のアドバイスにより的確な診断書を得ることができました。当事務所による被害者請求の結果、Mさんには後遺障害12級5号が認定されました。

12級5号 鎖骨・胸骨・肋骨・肩甲骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの

12級5号における保険会社の対応

12級5号は、自賠責事務所で認定されたきちんとした等級です。

しかし、12級5号の保険金の支払いについては特徴があります。それは、保険会社が「逸失利益」について支払おうとしないということです。逸失利益とは、事故によって減少するであろう将来の収入のことです。なぜなのでしょうか?

それは、「骨の変形だけでは収入に影響しない」という保険会社の勝手な言い分です。変形だけでは日々の生活に支障も出ず、収入にも影響しないというのです。しかし個々の事情を全く無視して保険金を払おうとしない保険会社の姿勢には、強い疑問を感じざるを得ません。当初Mさんに提示された逸失利益もかなり低いものでした。さらにMさんに提示された慰謝料もかなり低い金額でした。

ここから交渉が始まりました。

12級5号の慰謝料・逸失利益が2倍に

肩鎖関節脱臼では変形だけではなく様々な症状が派生してきます。

アズールではMさんの症状を医師とともに検討し、保険会社に的確な反論をしました。当初はかたくなだった保険会社も、理論的な反論に加え、裁判もやむなしとみると態度を変えてきました。

結局、当初保険会社が提示した金額の2倍の示談金額を勝ち取ることができました。

肩鎖関節脱臼で12級5号に後遺障害認定された慰謝料等

項目 賠償額
治療費 63万9250円
通院交通費 15万4360円
文書料 1万3890円
休業補償 49万1850円
入通院慰謝料 133万8666円
逸失利益 683万8756円
後遺障害慰謝料 290万円
合計 1237万6772円

※表中では過失割合は考慮していません

正当な慰謝料を獲得するには?

12級5号では、保険会社による逸失利益の支払い拒否が横行しています。正当に症状を検討すれば十分に逸失利益を支払うべきなのにもかかわらず低い金額で示談してしまう例が少なくありません。

我々も12級5号について、さらに検討を行い、依頼者の方々により良い結果を出せるよう努力しています。どうか悩まずに、まずはご相談ください。最も良い解決方法をご提案します。