「局部に頑固な神経症状を残すもの」脱臼骨折の後遺症で1360万円獲得した例

今回は交通事故で足首を脱臼骨折し、治療後も痛みが残ってしまった事例を紹介します。弁護士の的確な対応により後遺障害12級13号に認定され、1300万円を超える慰謝料・保険金が獲得できました。

交通事故の状況と骨折等の内容

千葉県在住のEさん(事故当時20歳、女性)は、自転車で走行していたところ交差点で右折してきた自動車と衝突しました。衝突によりEさんは左ひざを強く打ち、事故後地面に倒れたまま起き上がることもできませんでした。 もちろんEさんは救急車で病院に運ばれました。

医師の診断を受けたところ、Eさんのケガは下記のとおりでした。

  • 左足関節脱臼骨折
  • 左鎖骨骨幹部骨折
  • 左下腿から足関節外側のしびれ・痛み
  • 左足関節内の痛み
  • アロデニア

「脱臼」とは、骨と骨が、何らかの衝撃などにより、正常な位置に比べてずれてしまった状態のことをいいます。「脱臼」だけにとどまらず、さらに骨折してしまったら「脱臼骨折」となります。「脱臼骨折」は骨の先のほう、いわゆる「骨頭」を骨折することが多く見られます。

Eさんも骨頭の骨折があったため、ボルト固定術を行い入院治療を行いました。 Eさんは最初の入院が約70日、ボルトを抜くための再手術に約10日入院し、通院期間は1年半にも及びました。

交通事故のあと、学業とアルバイトの両立が困難に

Eさんはもともとアルバイトで何とか学業を支えていたのですが、事故の影響でアルバイトをするのは到底困難な状況でした。 どうしても左足が痛くてうまく歩くことができなかったからです。
Eさんはまだ学生で、交通事故については専門家に任せるのがいいだろうということでアズール法律事務所にご相談・ご依頼されました。

Eさんは事故後半年ぐらいでご依頼されましたので、その後も症状固定に至るまで1年近く弁護士のアドバイスを受けながら通院されました。

そして事故から約1年半後にやっと症状固定となりました。Eさんとしてはもっと早めに症状固定をしたかった(当事務所も早めの症状固定をお勧めしました)が、主治医がどうしても症状固定に応じていただけませんでした。 そのため、やや長めの通院となりました。 症状固定後のEさんの後遺障害診断書には次の症状が記載されました。

  • 左足関節脱臼骨折
  • 左鎖骨骨幹部骨折
  • 左足関節内側の圧痛
  • 遠位脛腓関節離開
  • 左腰部鈍痛

「局部に頑固な神経症状を残すもの」12級13号と14級9号との違い

Eさんの後遺症は「痛み」、いわゆる「神経症状」です。 「神経症状」についての後遺障害等級としては2つあります。

12級13号 局部に頑固な神経症状を残すもの
14級9号 局部に神経症状を残すもの

この2つの等級、比べていただければ分かりますが、要するに「頑固な」神経症状が12級13号、単なる神経症状が14級9号です。

では「頑固な」とは何か?

字面からすれば「相当痛い」とか「なかなか消えない」ものが「頑固な」神経症状であるようにも見えます。 しかし実際の等級認定では、痛みの程度ではなく、「他覚的所見」があるかどうか、で「頑固な」神経症状かどうかが決まります。「他覚的所見」とは、要するに画像などから誰が見てもわかる痛みの原因があることをいいます。

このように12級13号か、14級9号かは、MRIやCTなどの画像で痛みの原因が読み取れるかどうかが重要になってきます。 画像の判断を的確に行い、そのうえで被害者請求していくことが大事です。

アズール法律事務所で画像の確認を行ったうえで被害者請求を行った結果、Eさんには「局部に頑固な神経症状を残すもの」として後遺障害12級13号が認定されました。

12級13号で獲得した慰謝料・保険金額

12級13号に認定後、実際の保険金額の交渉が始まります。 神経症状で12級13号の場合、保険会社は次のようにいってきいます。

「通常は5年ぐらいすれば痛みは取れますよ。」

しかし弁護士による粘り強い交渉の末、Eさんについては10年間の逸失利益を獲得することができました。 最終的にEさんには下記の賠償額が認められました。

12級13号、アズール法律事務所による獲得額

項目 慰謝料・保険金額
治療費 418万7455円
通院交通費 7万2420円
入院雑費 11万8500円
装具代 1万3280円
文書料 1万2300円
休業補償 49万3587円
入通院慰謝料 214万4098円
逸失利益 368万9852円
後遺障害慰謝料 290万円
合計 1363万1492円

12級13号で弁護士を入れるメリット

12級13号はいわゆる神経症状です。 神経症状はなかなか認定されるのが難しく、場合によっては14級すら認定されないこともあります。 通院の時点から弁護士を入れてきちんと証拠をそろえていかなければいけない典型的な例です。実際の神経症状の証明では、弁護士でも苦労することがあります。

今回の事例では、神経症状でもより上級の12級13号に認定されることができ、また逸失利益も多く獲得できたよい例だといえます。 もちろんそうすんなり12級13号に認定される事例ばかりではありません。当事務所でも神経症状としては14級9号の認定が圧倒的に多いです。

しかし少しでもよりよい意見書などを出し、日々検討を加えることでより上級の等級を、また多くの保険金の獲得に努めていきたいと考えています。一度ご相談いただければ、新しい未来が見つかるかもしれません。