母指末節骨開放骨折で10級7号の後遺障害、実際の提訴による解決例

交通事故の後遺症で右手の親指がほとんど曲がらなくなってしまった方の事例をご紹介します。

母指末節骨開放骨折の事故・ケガの状況

東京都在住のNさん(31歳、男性)は、自転車で青信号を横断中に、右折しようとした乗用車に衝突されました。Nさんは救急車で病院に搬送され医師の治療を受けられました。レントゲンなどの画像撮影も行われ、医師による診断名は右母指末節骨開放骨折、挫創、右腕打撲等でした。
「母指」とは、要するに親指のことです。
「開放骨折」とは、骨折した骨が外から見えてしまっている状態です。かなりひどい骨折といえます。

母子末節骨開放骨折の後遺症の経緯

Nさんは事故から8か月後に後に治療終了(症状固定)となりましたが、結局Nさんには右母指が動かない(可動域制限)という機能障害が残りました。骨がうまくくっつかなかったこと(不正癒合)により、右親指のIP関節(指節間関節)・MP関節(中手指節間関節)がともにほとんど曲がらなくなってしまったのです。

Nさんは10級7号の後遺障害等級が認定されました。

10級7号 1手のおや指又はおや指以外の2の手指の用を廃したもの

その後Nさんには保険会社からの賠償額の提示がありましたが、金額が妥当かどうかご自分では判断がつきかね、アズール法律事務所にご相談いただきました。

母指末節骨開放骨折の保険金・賠償額は?

後遺障害等級10級7号は「1手のおや指又はおや指以外の2の手指の用を廃したもの」について後遺障害と認めるものです。

「廃したもの」とは、関節がほとんど動かない(強直)もしくはそれに近い状態であることです。後遺障害等級も10級7号ぐらいの高い等級になってくるとかなりの保険金額になります。

しかし保険会社は常に低い金額の提示しかしてこないのが実情です。

これが保険における「不都合な真実」であり、この真実を知らない被害者は大きく損をします。

交通事故弁護士による交渉経過と結果

弁護士による交渉の結果、実際の裁判基準に照らして、逸失利益や慰謝料の点できちんとした提示が保険会社からはなされませんでした。そこでやむを得ず裁判を起こしました。

実をいうと、裁判をすることはそれなりにリスクを負います。
裁判官は、いったん認定された後遺障害等級を考慮はするものの、新たに自分で等級を認定することができるからです。したがって、裁判を起こした結果、逆に「等級が低くなってしまった」ということも起こりえます。ですので何でもかんでも裁判をすればよい、というわけではありません。

しかし本事例では後遺障害等級の認定そのものには全く問題がなく、また金額も明らかに不当、という事例でしたので提訴し、妥当な賠償を獲得することができました。

10級7号の慰謝料・賠償額

項目 賠償額
入院費、入院雑費 3万2500円
休業損害 112万3367円
入通院慰謝料 132万0000円
逸失利益 2855万2668円
後遺障害慰謝料 550万0000円
合計 3652万8535円

正当な逸失利益を獲得するには?

10級7号では、変形のみということで逸失利益が争われることもあります。保険会社も、やみくもに主張するわけではなく、理論武装した上で支払いを拒否してきます。

保険会社が正当な保険金を支払っていないという「不都合な真実」に対抗するには、被害者側も交通事故に精通した弁護士に依頼し、しっかりとした主張を行っていく必要があります。

アズール法律事務所では、保険会社の不払いに日々対抗しています。

もちろん弁護士が介入したからといってすぐに上がるものではないのですが、そこは経験がものをいいます。ポイントを絞った交渉をすれば、保険会社も折れるところは折れてきます。(中には本当に融通の利かない担当者もいますが。)

正当な賠償を獲得するためには、ぜひ交通事故の専門家にご依頼ください。