TFCC損傷で12級13号に認定、賠償金1550万円を獲得した例

皆さんはTFCC損傷という病名をご存知でしょうか。TFCCというのは、手首にある小さな軟骨状の組織のことです。交通事故などで手をついて倒れた際、手首に強い衝撃が加わり手の軟骨状部分が損傷することがあります。

ただのねんざかと思い安静にしていても全く痛みが消えません。実はかなりやっかいな症状なのです。今回は、このTFCC損傷で手に痛みが残った方についてお話ししたいと思います。

TFCC損傷を負った交通事故の状況

青森在住のKさん(47歳、女性)は、青信号で交差点の横断歩道を自転車で走行していたところ、右折してきた乗用車にはねられました。Kさんは自転車ごと飛ばされ、その際に手のひらをついて倒れ手首を受傷しました。

搬送先の病院で、Kさんは

  • 左手関節捻挫
  • 左上肢擦過創
  • 左肩捻挫
  • 頚椎捻挫
  • 頭部打撲

と診断されました。

弁護士のアドバイスでTFCC損傷箇所を画像撮影

Kさんにご依頼いただいたのは、事故直後のことでした。交通事故にあったのは初めてで何をどうしていいか分からずご不安とのことで、アズール法律事務所にご依頼いただくことになりました。

事故直後からご依頼をいただいたことで、真っ先に弁護士がアドバイスしたのはケガをした箇所のMRI画像を撮影してもらうことでした。

TFCC参考画像
TFCCはどこ?

図をご覧ください。TFCCとは、正確には三角繊維軟骨複合体(さんかくせんいなんこつふくごうたい)といい、図の赤い部分です。手にかかる衝撃を吸収するクッションやベアリングのような役割を果たしています。

TFCC損傷というのは、最初はただの捻挫だろうと言われてしまい、適切な治療が行われないことが多いのです。事故から数ヶ月たっても一向によくならず、おかしいと感じてMRIを撮影するのですが、事故から長い時間が経ってしまっているため、事故との関連性が疑われてしまうのです。

早期にTFCC損傷であることが判明したため、Kさんは正しい治療を受けることができるようになりました。

アズールによる後遺症申請で12級13号が認定に

Kさんは治療を続けましたが、症状は一向によくならず手首の手術をすることになりました。手術後も懸命にリハビリを続けましたが、手は動く範囲が狭まり痛みも残ったまま、Kさんは事故から約1年後に症状固定となりました。

TFCC損傷が認められるためには、

  • 関節造影剤検査(かんせつぞうえいざいけんさ)
  • 関節鏡視下手術(かんせつきょうしかしゅじゅつ)

の2点が重要になるとされています。

関節造影剤検査とは、手首に注射で造影剤というものを注入し、ケガの箇所から造影剤が漏れるかどうかを調べるというものです。造影剤の漏れがあれば、TFCC損傷を裏付ける根拠となります。

また、関節鏡視下手術とは、光ファイバーと小さな高性能カメラで構成された内視鏡を挿入し、直接ケガにアクセスして損傷部位を修復するという手術です。実際にケガの状態を確認できるので、TFCC損傷を証明することができます。

Kさんの場合は、MRI撮影を行った後、造影剤の検査で漏れが発見されその後に手術をするという治療経過をたどりましたので、必要な資料は全て揃ったことになりました。そこで、アズール法律事務所で正しく診断書を書いてもらい被害者請求を行ったところ、無事に12級13号が認定されました。

TFCC損傷(12級13号)で賠償金1550万円を獲得

等級が決まったことで、加害者側の保険会社との交渉が始まりました。いつものように保険会社の出し渋りにあいましたが、最終的に以下の金額で示談することになりました。

項目 アズールによる獲得額
治療費 82万5000円
交通費 4万8000円
その他費用 5万円
休業損害 80万円
入通院慰謝料 160万円
逸失利益 1100万円
後遺障害慰謝料 290万円
既払 172万3000円
合計 1550万円

※過失割合については考慮していません。

正しい後遺障害等級と賠償金を獲得するためには専門家へ

12級という後遺障害等級は、14級と違い他覚所見が必要になるとされています。この他覚所見とは、分かりやすく言えば後遺症の内容を証明する証拠のようなものです。具体的には、画像や検査結果です。

特にTFCC損傷という症状は、自賠責保険がなかなか認めようとせず、認めても低い等級や後遺症に該当しないという回答を返してくることが多いです。また、保険会社に後遺症申請を任せると、正しい等級にならず低い等級で示談を迫られる可能性があります。

アズールでは、電話相談を無料でお受けしています。ご不安を感じたら、ぜひ交通事故専門の弁護士にご相談ください。