後遺障害等級2級の慰謝料、すぐわかる3項目|交通事故弁護士
1 後遺障害等級2級の慰謝料、3つの基準と要介護基準
後遺障害慰謝料ですが、最初に3つの基準があることを知る必要があります。
その3つの基準とは、
- 自賠責保険における慰謝料
- 任意保険における慰謝料
- 弁護士基準における慰謝料
の3つです。
このうち
自賠責保険<任意保険<弁護士基準
の順で慰謝料額が高くなることが多いです(過失相殺を除く)。
自賠責保険における後遺障害等級2級の慰謝料額・相場
自賠責保険とは、法律で定められている強制加入保険です。自動車損害賠償補償法という法律に規定されています。
自賠責保険での慰謝料額
後遺障害等級2級:958万円
任意保険における後遺障害等級2級の慰謝料額・相場
任意保険は、自動車を運転する方が任意に加入する保険です。任意保険での慰謝料額は各任意保険会社の社内で決められており公表されていません。
したがっていくらなのかは、実際に被害者に提示された慰謝料から推測するしかありません。ただ、長年交通事故を扱ってきた弁護士であるアズールの感覚では、かなり抑えられた金額になっている印象を受けます。
弁護士基準における後遺障害等級2級の慰謝料額・相場
弁護士基準での慰謝料額は、裁判で争われた事案を基に保険会社に提示するものです。各事案の特殊性にもよるので一概にいくら、ということはいえませんが、おおよその相場というものがあります。これまでに争われてきた裁判例を基に形成された相場です。
弁護士基準における慰謝料額
後遺障害等級2級:約2400万円
要介護の後遺障害等級2級の慰謝料額・相場
ただし、後遺障害等級2級については、要介護の場合は別の基準となっています。要介護の場合の基準は以下のとおりです。
後遺障害等級要介護2級:1163万円
2 後遺障害等級2級の慰謝料の判例
鹿児島地方裁判所・平成21年1月29日判決
2級1号(神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、随時介護を)の15歳男性につき、本人分3100万円を認めた。また、両親分それぞれ150万円ずつ、妹分50万円も認められた。
ちなみにこの事件では、
- 付添看護費651万円
- 通院交通費21万4814円
- 将来介護費8374万1658円
- 通院慰謝料350万円
- 後遺障害逸失利益1億155万1073円
- 後遺障害慰謝料3100万円
などが認められた。既払い分が差し引かれ、合計1億9522万6585円万円が認められている。
3 どうすればより上級の後遺障害等級認定を獲得できるか
これまで見てきた金額や事例は、あくまで後遺障害等級2級の認定を受けた事例です。したがって、後遺障害等級2級の認定を受けることが大前提となります。
ではより上級の等級を獲得するにはどうすればよいのでしょうか。
もちろんよい医師にかかることも必要です。事故の実況見分での聞き取りにしっかり主張することも必要です。しかし、やはり後遺障害等級の申請をしっかりやるということがかなり重要になってきます。
後遺障害等級の申請の方法は2通りのやり方があります。事前認定と被害者請求です。このうち加害者側保険会社に手続を頼むのが事前認定、被害者自らが手続をするのが被害者請求です。
もちろん被害者請求は被害者の方ご自身でも申請可能です。
しかし被害者請求では、医師との交渉や申請書類をどうやってしっかり作っていくかなどのノウハウが絶対に欠かせません。交通事故弁護士のアズールでは、被害者請求をしっかりやることでより上級の等級認定獲得を狙っていきます。
さらに、実際に等級をとってからが示談交渉の本番です。上記の弁護士基準はあくまで裁判を前提に交渉する必要があります。弁護士が交渉した場合、保険会社も裁判を避けるために一定の妥協案を出してくる可能性が高くなります。
正当な慰謝料・保険金を得るために、ぜひ一度交通事故の専門家にご相談ください。

1 | 治療中の方の後遺障害等級獲得 |
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2 | 等級獲得後の保険金増額(慰謝料・休業損害など) |
3 | 死亡事故の保険金・慰謝料増額 |
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