死亡交通事故の慰謝料・過失割合を大幅増額した事例【熊本県】

死亡事故にもかかわらず、保険会社はまともな保険金を支払おうとしません。いろいろ言いがかりをつけ、また被害者をなだめすかして保険金を引き下げようとします。うかつに示談書にサインせず、一度アズール法律事務所へ相談してください。

このページでは、保険会社が示した金額と対応を見ていただくのと同時に、弁護士が介入することでどう変わるかをご紹介しています。※本事例は、被害者の方の特定を避けるため一部内容を変更して記載しています。

死亡事故が起きてしまった状況

熊本県在住のYさん(78歳、女性)は、早朝散歩していて道路を横断しようとしたところ直進してきたトラックに衝突され、2~3メートル跳ね飛ばされてしまいました。なぜYさんが道路を横断しようとしたかまでは不明でしたが、トラックの運転手によれば、気が付いたらすでにYさんを跳ね飛ばしてしまっていたということでした。Yさんはすぐに救急車で病院に搬送され治療を受けました。

医師による診断名は以下のとおりでした。

  • 外傷性脳出血
  • 外傷性血胸
  • 軸椎骨折
  • 右脛骨腓骨骨折
  • 左坐骨骨折
  • 前額部擦過創
  • 右手背部節創
  • 播種性血管内凝固
  • 外傷性出血ショック
  • 急性循環不全

Yさんは懸命の治療のかいなく、翌日に亡くなりました。

死亡事故の交渉をアズールにご依頼されるまで

お亡くなりになってから半年余りたったころ、やっと保険会社から連絡がありました。しかし、保険会社の主張によると、相続人全員でないと示談できないとのことでした。Yさんには連絡の取れない長男がいらっしゃいました。遺族の方は長男の行方を探されましたが、結局わかりませんでした。そのため、困った遺族の方から当事務所にご連絡いただき、当事務所にご依頼いただくことになりました。

相続人への連絡

アズールでは、ご依頼いただいてからまずは相続人である長男の方への連絡に着手することにしました。幸い最後の居場所を知っている方がおり、その最後の居場所からたどることで連絡をすることができました。

保険会社の提示の検討

過失割合について

相続人が確定したところで、金額の交渉となりました。アズールでは、当然ですが保険会社の提示が妥当かどうかを検討することから始めました。まずは過失割合からです。

当初、保険会社の提示はYさんに過失が30%あるとの内容でした。しかし、一般に歩行者の過失で30%というのはかなり高い割合です。そこでアズールで実況見分調書を取り寄せることになりました。すると、以下の事情が分かってきました。

  • Yさんの横断した道路はそれほど幹線道路ではなく、道幅も狭いこと
  • 早朝とはいえすでに周囲は明るくなっていたこと
  • Yさんの年齢が考慮されていないこと

そこでこれらの点を争点にして交渉していくことにしました。

慰謝料・逸失利益について

死亡事故であっても、保険会社の最初の提示は不当な金額がほとんどです。特に慰謝料については、自賠責の金額そのものが提示されます。Yさんの提示についても、まさに自賠責の慰謝料のみが提示されていました。弁護士が介入する場合に比べ、約1000万円近い低い金額しか提示されていないことになります。

また、将来の収入分の補償、いわゆる逸失利益についても年金部分について提示がなされていませんでした。

交渉の経緯

保険会社は、死亡事故とはいえ自賠責の金額については満額、それに加えて見舞金程度の増額は行っている、との主張でした。何度も交渉を重ねましたが、保険会社はあくまで自賠責程度の金額に固執しました。やむを得ず訴訟に場を移すことになりました。

訴訟でも保険会社は同じような主張を繰り返したが、アズールから事実を丁寧に積み上げることで裁判官もYさん側の心情をくみ取ってくれました。結果として大幅な保険金の増額を勝ち取ることができました。

過失割合についても、10%の減少を勝ち取りました。死亡事故では、計算の元となる金額そのものが大きいので10%の減少はかなり大きいです。

結果として、1000万円近い増額を勝ち取ったことで、Yさんのご遺族には満足いただける結果となりました。

Yさんに認められた死亡事故の賠償金(過失相殺考慮前)

項目 Yさんの死亡保険金
治療費 109万4740円
入院雑費 2200円
文書料 5250円
その他 2万7000円
葬儀費 78万5400円
逸失利益 1192万6036円
死亡慰謝料 2100万円
合計 3484万626円

交通死亡事故の特色と弁護士の介入のメリット

この事例でもそうですが、交通死亡事故については保険会社の提示に特徴があります。

  • 慰謝料が非常に低い
  • 逸失利益については加算される場合がある

ということです。

慰謝料については自賠責の基準で支払われることがほとんどです。逸失利益についても、自賠責の基準程度の提示がほとんどです。死亡事故はそもそも金額が大きいです。どんな大手の保険会社でも、実は低い額の提示をしてくることがほとんどです。

ところが、ほとんどの方は「大手の保険会社だからこんなもんなんだろう」と信じてしまい、知らないまま低い額で示談していることになります。しかし弁護士が入ると倍以上になることもありますので、うかつに示談書にサインせず、一度は相談してみることをお勧めします。