労働能力喪失期間とは?|逸失利益の計算方法③

このページでは交通事故の逸失利益の計算に使われる「労働能力喪失期間」とは何か、さらに高齢者や未成年者の場合の例外的に扱われる基準について説明しています。

労働能力喪失期間(就労可能年数)とは?

「労働能力喪失期間」とは、症状固定時(お亡くなりになった場合は死亡時)から一般に働けるとされている67歳までの年数のことです。
交通事故の被害にあって後遺障害が残ってしまったとき、逸失利益の計算をする際にこの「労働能力喪失期間」が必要となってきます。就労可能年数ともいわます(正確には若干違いがありますが)。

一般的には、症状固定時の年齢を67歳から引けば簡単に計算できます。
ちなみに後遺障害の逸失利益は以下の計算方法で計算します。

労働能力喪失期間を計算するときの例外

しかし、未成年の方や高齢の方は単純に67歳から引けばいいというわけではありません。
未成年の方は、20歳前後から働き始めるため、その間の期間は働かないものとして計算する必要があるからです。
高齢者の場合、そもそも67歳を超えていれば計算できなくなってしまいます。そこで例外的な扱いとなっています。

なお、むち打ちの場合、長期間が経てば症状が少しずつ治まるといわれていることから例外的な扱いがされることが多いです。

未成年者の労働能力喪失期間

ここでいう未成年とは、まだ未就労の方も含みます。未成年の方は、まだ働いていないため、労働能力喪失期間は仕事を始める時から計算します。大学卒業かどうかで18歳または22歳から計算します。

高齢者の労働能力喪失期間

高齢者の場合、以下の方法によります。

  • 症状固定時(お亡くなりになった場合は死亡時)から67歳までの年数 ≦ 簡易生命表により求めた平均余命年数の2分の1

この場合は平均余命年数の2分の1が労働能力喪失期間となります。簡易生命表は厚生労働省のサイトなどから見ることができます。

むち打ちの方の労働能力喪失期間

年齢以外では、むち打ちの方など、神経障害を負った方も労働能力喪失期間が制限される場合があります。後遺障害等級としては、12級13号または14級9号に認定された方です。
これらの後遺障害の場合は、5~10年程度に制限されることがあります。ただ、症状によってはかなり長い年数を認めた裁判例もありますので、詳しくはご相談いただければと思います。